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2008年4月の新聞記事から
 4月中旬の総選挙の結果は、それまで野党だった右派の勝利となりました。つまり、ベルルスコーニ政権の復活、というわけです。チビ・デブ・ハゲの三拍子揃ったベルの写真が日々、さらに掲載。決して「爽やかムード」とはなれません。

 移民による凶悪な殺害事件、ディスコ帰りの若者たちの交通事故死などが多発の4月。加えて、例年より降水量の多い悪天候続きのイタリアでした。明るい記事は少なかった。と言えるでしょう。

 そんななかで、思わず苦笑したのが、4月29日の報道。『La Bibbia? La conosce un italiano su sei』というタイトルの一面でした。『聖火? 知ってるのは、6人のイタリア人中、ひとり』、ですね。国民の大半がカトリック教徒なの、なんたる実情のことか、との嘆きの記事でした。

 「いえね、家には、あるんですよ、聖書」という家庭は、75パーセント、とのこと。「あることはあるけど、読んでいない」というわけです。

 「家に聖書あり」のトップ国は、アメリカとか。なんと、93パーセントもの高所持率、と報道されていました。今だに、戦争を続けていることへの罪悪感からの「聖書崇拝」でしょうか? まさか! アメリカ人に、そんな良識、ないでしょうに、と思っています。

 ともかく、聖書を持っているのみで、エラソーに「信者」などと口に出すべきじゃなし、と主張したい。解読、把握してこそのカトリック教徒に他なりません。

 そういう意味では、中国政府の実情も知らず、「親交を守ろう」的な論説を載せる日本やイタリアの新聞にも強く抗議したい私です。なぜ、チベットの僧侶たちが、反逆に出たのか。その詳細に無知なまま、中国の肩を持つような記事を目にするのは、憤り以外のなにものでもありません。

 政府の関与により、メディアの伝達が異様に制限された4月の新聞。聖書に関する記事のみが、妙な真実味を示していた気もします。



2008年3月の新聞記事から
 まったくもって、「困ったもんだ」のアリタリア航空。3月下旬、日本から戻ると、こちらの新聞では、連日のトップ記事となっている有様でした。

 エーッ、エール・フランスが買収するんじゃなかったの? 一件落着したんでしょうが〜あ…。なぜ、また話題になっているの? 

 と、誰だって、そう思いますよね。ところが、なんと、我が老母の発言(雑記帳コーナーにて公開ずみ)となりそうな気配も…。ベルルスコーニが、「買う」と公表したのです。私財を投げ出して、というなら、「ベルちゃん、やるじゃん」ともなりますが、スーパー成り上がりオトコゆえ、それは無し。彼の所有する企業が、「買おうじゃないか」と動き出したのです。

 そういうこと、ありえるでしょうか? だって、もう、買収は決定しているはずなのに…。でも、そこは、軟弱(?)なおふらんす。エール・フランス側は、「別に、買収しなければならない、というものでもない」なんぞとコメントし始めたそうです。きっと、巨大赤字航空会社であるアリタリアが「お荷物」と感じだしたのね。そう私は見ています。

 ベルちゃんにしたって、本気で受け入れる気があるんだかどうだか。4月中旬に行なわれる総選挙にむけての「人気とり」パフォーマンス発言、とも感じます。

 ともかく、イタリアの航空会社が、他国のおふらんすに買収されて快い国民は多くないはず。だって、そうでしょ。JALやANAが中国や韓国の会社になったら、どうです? 不愉快なこと、きわまりなしに決まっています。

 そんな国民感情を、しっかりキャッチしたかのように、ベルはこう言い放った、と29日の新聞第一面にデカデカと出していました。

――エール・フランスに「ノー」と告げよう。

 もちろん、4月の総選挙で勝利して、首相に返り咲いたらね、という意味です。

 フランス側は、なんだか、「マ、どーでもいいんだけど〜お…」といったムードを感じるのは、この私だけでしょうか?

 31日には、ひとつの「結論」が出ることになっている、とのこと。エープリルフールの4月1日の新聞で、どう報道されることら。最終結論というか、最終決定は、4月中旬の総選挙以後、となるかもしれませんね。



2008年2月の新聞記事から
 4月中旬の総選挙が決まったイタリアです。もちろん、新聞の多面が、その話題でいっぱい! が、「政治家なんて、みーんなウソつき。選挙前の公約など、ちっともアテにならないもんね〜」というのは、大半の国民心情です。

 右派、左派共々、「サラリーをアップ、税金はダウン」を訴えているものの、活字化されても信用にあたいせず。むしろ、そんな記事、飽き飽き、という感じすらします。

 それだけに、より印象強いのが、「通信に関する消費者のクレーム」記事。ヨーロッパ各国の郵便、電話、電気、光熱費事情が載っていて、思わず、「おお!」となったものです。

 まっ先に注目したのが、郵便事情。クレーム数が最多の国、どこだと思いますか? イタリアです、もちろん! と書きたいところながら、最悪はスペイン。「良好」と答えた国民は、約50パーセント、と出ていました。

 ワースト2がイタリア! 「良好」としているのは、約55パーセントとのこと(多すぎるっ)。

 イタリアとスペインの郵便事情の悪さは、昔からつとに有名。ちっとも好転していないサービスとズサンさぶりが、改めて証明された、というわけです。

 堂々(?)のワースト1が電話局へのクレーム。テレコム・イタリアくらい怠慢で不信、サービスの悪いところは他になし、との報告です。わかりますね、とっても! 新システムを発表したって、まるでスムーズに導入しないのがイタリアの電話局。その他、毎日のように、大小のトラブルが発生しています。

 同じくワースト1に輝いたのがガス。イタリアのガス料金ときたら、ダントツでヨーロッパいちばん、ですから。暖房のかなめとなっているのがガスゆえ、我々庶民は、毎冬の大出費に苦しめられっぱなしです。

 その他、インターネット関連クレームは、ワースト5、ケータイに関してはワースト4のイタリア。すべて、グラフ表示で出ていました。

 同記事に、在伊の著名英国人のインタビューも添えられていたのが、ちょっとしたご愛嬌。郵便をはじめとする公共事業の悪さに苦言を発した後、「では、なぜイタリアで暮らしているのか?」の問いに、こう答えていました。

――公共サービスの占める割合は、人生の10パーセントぐらいなもの。でも、イタリアには、私の愛してるものがたくさんある。

 同感! けど、やっぱり腹立たしい郵便事情、そしてガス料金、などなど。もう少し、なんとかならないものでしょうか。



2008年1月の新聞記事から
 「なんなのっ、イタリアの新聞って!」と、思わず激怒の記事があったのは、1月23日のことでした。

 二面のすべてをさいてのアメリカ経済不況ページ。各国の大都市株価動向が、国旗と共に載っていたのです。いちばんさいしょがTokyo。が、が、なんということでしょう! 「日の丸」のはずが、赤色に黄金の星。そう、チャイニーズの国旗となっていました。グワ〜ン!

 ふざけんな、Corriere della Sera(コッリエレ デッラ セラ=イタリアを代表する新聞誌)!! こともあろうに、今どき、日本と中国をまちがえるとは許せないっ!

 しかも、同時に添えられていた「東」の字が、いかにも「他国人が、見よう見まねで書きました〜あ」というオソマツきわまりない手書きを印刷したものなのです。チャイニーズの国旗に、ミジメな漢字をまじえて紹介されたTokyo。ここまでのシュールさ、いえ、大侮辱って、他にあるでしょうか?

 トドメが、同ページに掲載の福田首相フォト。なんだかなー、のわびしさフツフツの表情に、「暗い日本」を憂わざるをえない心情でした。

 福田サンのフォト登場コーナーの記事についたタイトルは、「シンドローム ジャポネーゼ(日本のシンドローム)」。つまり、「今や経済成長ゼロに陥ったアメリカは、バブル崩壊どきの日本同様の状況」という内容記事でございました。

 マ、「シンドローム」のほうは、ごもっとも、というところです。しかるに、国旗まちがえは許容しがたい。これって、国際上の大論争ともなるべきミスではないか! きっと、在伊の日本大使館からクレーム。翌日の新聞には、大謝罪の一文が載るに違いない。と信じていました。しかし、いっさいの文面なし。これは、以下の理由からなのでしょうね。

――いちいち謝罪文を載せていたら、それだけで、誌面の多くがうまってしまいます。ここは、ひとつ、あしからず。

 あるいは、国旗違いに気づいたのって、私ひとりだったのかもしませ〜ん。



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