Ravenna[ラヴェンナ]
 日本でもモザイク製作が静かな人気を得ている、と聞いています。美しい芸術を誇るモザイクといえば、なんといってもビザンチン文化。トルコ、ギリシャで花開いたものながら、イタリアでは、ラヴェンナが本拠地でした。古代末期から、初期のキリスト教時代、ビザンチン帝国のイタリア行政区首都でもあったからです。

 モザイク美術をはじめとするビザンチン文化の華やかさが今なお残る古都、それがラヴェンナ。他の観光地とは趣を異にする見どころが多数あります。

 とはいえ、まず訪れたいのがサン・ヴィターレ教会でしょう。なにしろ、モザイク鑑賞のハイライトとされる教会です。旧約聖書に題材をとった図、自然の景観や動植物などが描かれ、大きな感動を与えてくれます。

 同じ敷地内にあるガッラ・プラチーディアの霊廟も見逃せません。紺色の天井は、夜空の星のようなモザイクが輝き、すべての訪問者の心をうちます。青と緑を基調とするモザイク装飾、そして黄金の石片が外からの光に反射して、この世のものとは思えない美しさをかもしだすからです。

 ラヴェンナ駅近くのサンタ・ポッリナーレ・ヌオーボ聖堂のモザイクもみごと。バジリカ式聖堂の身廊は三層のモザイクでビッシリと飾られています。

 この街で忘れてならないものが他にもあります。それは、ダンテ。フィレンツェを追放された詩聖ダンテが、かの『神曲』を書き、そして息絶えた地なのです。よって、ダンテの墓もラヴェンナにあり、フィレンツェから奉納され続けている灯明が絶えません。

 ラヴェンナのモザイクを「色彩のシンフォニー」と記して絶賛したダンテ。この地なくしては『神曲』も世に残らなかったかもしれません。

 ボローニャから列車で1時間ちょっとの古都。日帰りの旅として楽しむのもいいでしょう。

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