| Trieste[トリエステ] |
| 北イタリアで最もエキゾチックな地域といえば、なんといってもここでしょう。ヴェネツィアから東方へ進むこと約150km。急行列車の利用だと、約2時間で到着します。そのすぐ先は、ユーゴスラビアから独立したスロヴェニア。市内と国境を接しているため、多くのスラブ人を見かけます。観光で訪れるというより、労働者として通勤している人々が多いのです。 トリエステの起源は古代ローマ時代。中世にはヴェネツィアの支配下に置かれ、その後、オーストリアとの統合もありました。500年以上もの間、ハプスブルク家の巨大な資金が投じられた都市だけあって、オーストリアの影響も少なくありません。 イタリアの各地にはさほど見られない広い道路、バロック、ネオ・クラシック、ヴィザンティン・ヴェツィア様式の折衷した建築物がみごとです。 初めてこの地方を訪れたのは、もう30年くらい前のことです。今は亡き、友人夫妻宅に宿泊中、「散策に行こう」と誘われました。約80qのドライブの旅。海岸沿いに沿ってトリエステに入ると、崖の上に白亜の古城を目撃。オーストリア最後の皇帝フランツ・ヨーゼフの弟マクシミリアンが建てたミラマーレ城です。大海原に面したエレガントな姿は、今でも心に焼きついています。 中心地の広い広い道路を、ジェラート片手に散策。多民族によって築き上げられた歴史と文化が充分に感じられる建物、広場を目にしていると、まるで異国を訪れている雰囲気でした。 美しい海、そして多様な街並みの広がるパノラマを楽しむには、サン・ジェスト城へ行くのがいちばんです。現在は、武器・家具博物館になっていて、城内の見学とすばらしい眺望が楽しめます。城の横には、同名の大聖堂があります。古代ローマ時代のバジリカ遺構の上に建てられたものです。正面はゴシックの円花窓とロマネスク様式で飾られ、内部には11〜13世紀のモザイク、フレスコ画が見られます。 どこを訪れても多様性にあふれた都市、それがトリエステです。ヴェネツィア滞在中の日帰り旅行を楽しんでもいいでしょう。 |