◆11月のテーマ◆
イタリアの雑誌事情


第57回
「再び」「見る」雑誌類?


 イタリア人の活字嫌いはけっこう有名。一説では、「西ヨーロッパ内で新聞購読率が最下位の国」とも言われています。真偽のほどはともかく、こういうファミリーが少なくありません。

 ――ジョルナーレ(新聞)? 読まないわね。ニュースなどはテレビをみればわかるから。リヴェスタならよく買うけど。
 「リヴェスタ」は雑誌のこと。rivistaと書きます。女性誌は、「リヴェスタ フェッミニーレ」、スポーツ誌なら、「リヴェスタ スポルティーヴァ」となります。

 拙著『フェラーリ家のお友だち』(集英社文庫)のメインファミリーの母娘は、毎週土曜日ごとにエディーコラ(新聞、雑誌販売店)へ行くのが習慣。数冊の週刊誌、そしてタバコを求めるためです。
 週刊誌の種類はいろいろ。ゴシップ記事満載のものから、料理専門誌、ファッション誌、などなど。いずれもごく軽く目をとおして楽しむものばかりです。
「なんかね、オートマティックに買っちゃうのよね。ウィークデーは仕事に出かけてあわただしいけど、週末はソファーでのんびり目をとおせるでしょ。特別読みたいってわけじゃないんだけど…。リラックスタイムの「おトモダチ」としているようです。

 フェラーリ家と似たりよったり、のイタリア人。「暇つぶしにページをめくるだけ」と断言する人もけっこういます。たとえば、町内の文具店オーナーであるセレーナがいい例でしょう。こんなふうに言っています。

 ――お客さんが来ないときなんか、手持ちぶたさでしょ。で、パラパラとめくってるわ。種類? なんでもいいのよ。真剣に読み入るほど興味深い記事なんかまずないもの。

 よって彼女は、「決して買わない」とか。隣のバーバーショップのオジさんから、読み古しの雑誌をもらってくるのだそうです。ri(再び)vista(見ること)そのもの!

(c) タカコ・半沢・メロジー 

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