◆9月のテーマ◆
スタートの季節


第52回
冬じたくのスタート


フランスで暮らしていた時も感じました。春になると、門戸やフェンスのカラーケアに励む人たちがドドッ。プロに頼まず、ある種の趣味的に色を塗り直します。ガーディニングがより楽しいシーズンでもあるからでしょう。室内よりも外部のリニューアルに力が注がれるようです。
対照的なのが初秋。室内のインテリアを一新させるイタリアンファミリーが少なくありません。長期にわたる休暇のある夏のあいだに、部屋中の壁を塗り換えてしまう。これまた自分たちでやってしまうのには感服するばかりです。

南伊は別として、秋の訪れが日本より早いイタリアです。9月ともなれば涼風がたちはじめます。過ぎ去った夏を想うまもなく、冬の訪れが近いことを感じさせるのです。ここ北伊ともなればなおさら。暖炉用の薪を注文したって、決して早すぎることなし。冬じたくのスタートの季節と言えるでしょう。

コットン製の夏用カーペットを、ウール製にチェンジする家だってあります。我が家の場合は、夏のあいだのみカーペットなし。9月のなかばをすぎると、厚手のカーペットを敷くのが恒例です。なんとなく、気分も変わるので不思議。1年の切り換え時期だと痛感せざるをえません。

そして、そして、庭に放し飼いのリクガメまでも、なんだか冬ごもりモード。9月下旬ごろには、動きがスローモーになってきます。春から夏にかけての大食いも極度にダウン。好物のトマトやスイカ、メロンを与えても、ちょっと口をつけるていどです。

さー、これからじょじょに気候が悪化の北伊。10月の声とともに降雨が続いたり、冬の寒さが訪れる年だってあります。時は折しも収穫の季節。ポルチーニをはじめとする茸類、各種の果物が出回ります。ポルケッタ(子豚の丸焼き)だっておいしい。食欲、さらにモリモリのスタートともなります。

(c) タカコ・半沢・メロジー 

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