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第10回 南伊、ラテンの旅の始まり 約3年ぶりのナポリ空港に降りたのは10月5日。飛行機に乗った日のベルガモは初冬の寒さだったため、パンタロンの下には、しっかり厚手のシームレス。ウールのジャケットも身につけてのフライトでした。機内のアナウンスでは、「ナポリの気候はくもり」とのこと。うん、大丈夫ね。そんなに暑くないはず。そう信じていたのに…。 あきれるくらいに「お天気女」の女。アイルランドの旅でさえ、異例の好天続きの1週間、というほどでした。ナポリ空港に降りた時は、ピーカンの晴天。ムワ〜ッと高温におそわれました。後にわかったことながら、ちょうど、アフリカからの熱風「シロッコ」が押し寄せたのが原因とか。30度くらいの暑さにグッタリとなりました。だって、冬支度のままなんですよ。汗をかきかき出口に向かい、タクシー乗り場を探しました。 空港の職員らしきオジサンに訪ねると、こんな発言。 ――どこまで行くんだい? 市内? だったらバスにしなさい。大きな荷物を持っているわけじゃないんだから。たった1900リラ(約120円)で着くさ。チケットは空港内のキオスクで買えるよ。さあ、行った、行った。 時々、やたらと素直になる私です。「そうするわ。ありがとう」となりました。さー、これからイスキア島へ向かう船に乗らなくっちゃ。港へはどう行くのかしら。バスの運転手さんに聞いてみました。 ――まかしといて。近づいたら教えるよ。 ウィンクまでしちゃっての感じよさ。「南だわー。ラテン男よ」と、理屈ぬきにワクワクしてきたものです。 久しぶりのナポリの街は、相も変わらない渋滞ぶり。あちこちから、クラクションの連発です。そう、カオスそのもの。市内に着くまで要した時間1時間とちょっと。ベルガモ→ナポリのフライトより長いじゃないかぁ…。南伊の旅の始まりらしい、と痛感しました。 (c) タカコ・半沢・メロジー
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