第5回
結局は食べまくり(?)の中世祭り


ウンブリア州の旅の後、エミーリア州に立ち寄りました。9月14、15、16日と中世祭りがあるそうです。その祭り開催の地に住むファミリーから、キョーハクのごとく誘われていました。「絶対、見学すべきだよ。タカコはまだ見てないだろ? こういうのに接しないことには、本当にイタリアが理解できないよ」。

なんでも、住民こぞって中世の衣装を身につけてのフェスタ(祭り)とか。3日間、17〜18世紀にタイムスリップしたようになるのだそうです。ファンタスティック! カーニバル見学の体験はあるものの、このテの祭りは目にしたことがありません。いい機会なので滞在を決めました。

あいにく、祭りのスタートの14日の夜は雨。庶民から貴族、王族にいたるまでの衣装をまとった町民たちの行進は、ズブぬれの中。やがて激しくなる雨、そしてあまりの肌寒さに、途中で退散せざるをえない私でした。

翌日は日中から中世のゲーム大会。町の広場で、各地区ごとの対戦が繰り広げられていました。ゲームと言ってもごくごく他愛ないものばかり。綱引き、弾丸投げ、といったたぐいです。それなのに、老若男女、大きな歓声で異常な盛り上がりをみせるピアッツァ(広場)。みんな、本当に楽しそう。こういったシンプルきわまりないゲームもいいものだ、と改めて悟ったひとときでした。

広場以外では、昼から深夜にかけて、超満員の大盛況ぶりをみせる場所が無数に点在。それは、仮設のレストラン。紙のコップやお皿にて、割安ながら本格的なイタめしを満喫しようと、いうわけです。飲んで食べての人、人、人。かなりの量を味わっている様子は幸せそのもの。それを見ていた友人(イタリア人)がつぶやきました。「イタリアはねー、結局、マンジャーレ(食べる)国なのよ。これって、中世から変わらない国民的レジャーね」。食あってこその幸、ということでしょう。
(c) タカコ・半沢・メロジー 

中世祭りを楽しむ町の人。カップ売り商人や糸紡ぎ女性の衣装を着た人たち。
野菜や果物もこんなにかわいく飾り付けされる
「Confeito」に掲載の 記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。すべての著作権は(有)アルティスタと著者に帰属します。
転載を希望される場合は、 当編集部までメールでご連絡ください。