|
第1回 フレキシブルなバスの旅 良くも悪くも、融通性のある生活モードのイタリアです。特に、公共の交通機関が顕著そのもの。マニアル一辺倒な日本とは正反対のフレキシブルさには、いつも驚き、感心するばかり。「こんなこと、あってもいいんだろうか…」のできごとなどしょっちゅうです。 たとえば、3年前――。自宅最寄りの駅で降りたとたん、列車にカメラを忘れたことにきづいた私。その日取材したミラノの街を撮ったフィルムが入っていました。大あわてで駅員に告げると、、「ヴァ、ベーネ(大丈夫)。心配しなくていいよ」。すぐ隣駅に電話。「カメラを捜して、キープしといてくれ」と連絡をしてくれました。私のカメラのため、その列車は、隣駅に何分間か臨時停車となったそうです。 もっとすごいのがバス。停車場以外でも、キチンと(?)ストップしてくれちゃう。乗客が「ここで止まって」と伝えると、「チェルタメンテ!(もちろん!)」となるのです。 9月の中旬、イタリア国内の旅をしました。トスカーナ州のアレッツォという街から、バスの利用にてウンブリア州に。約1時間半ほどの車窓からの光景を楽しむ旅、と思いきや…。なんと、ずーっとバスの運転手さんとの会話に徹するドライブとなりました。 20代後半とおぼしき彼は、アレッツォ北位、カプレーゼ・ミケランジェロの出身、そして在住、とのこと。ミケランジェロの生まれ故郷、と言うではありませんか!「いいとこだよ。ミケランジェロに関する美術館がある。そのすぐ近くのレストラン、“ブーカ・ディ・ミケランジェロ”も安くておいしい」などと教えてくれました。 さらに、彼のガイドは続きます。「ウンブリアへ向かう途中の中世の町、アンギアーリのパノラマもすばらしい。もう少しで通過するよ。ホラ、ごらん。左手に広がるのがアンギアーリ。時間があったら訪れるといい」。ワクワク、ウキウキの旅にならざるをえません。 (c) タカコ・半沢・メロジー
|
||||||||||
|