第51回 亀のいる生活
陸亀を飼っていることを話すと、必ず質問されます。「何を与えているの?」 陸亀は草食動物。よって、芝生のはえた庭ではえさを与える必要もなし。まったく手がかかりません。それでも、人間のエゴ、勝手さでしょう。亀たちの動作や表情を見るのが楽しくて、つい、なにかを与えたくなります。
我が家では、トマト、レタスがメイン。スイカやりんご、イチゴなどの果物も好んで食べます。タンポポの新芽や葉も大好物。犬の散歩どきに摘んできてあげています。
そんな時、各亀それぞれ、異なった仕草で近づいてくるので愉快。「うわ〜ん、うれし〜いっ。まってたんだよ〜」と笑顔でかけ寄ってくるのはメスのケースが大半。オス亀の中には、「どれ、味わってあげようか」などと尊大にかまえて近づいてくるのもいます。こういったキャラクターの異なりが、この種の陸亀の大きな魅力。暗い亀、明るい亀までいるようで、なんとも楽しい限りです。
我が家にはシェパード犬もいます。亀を飼い始めた頃は、なにかと苦労。甲羅をエサ用の骨とまちがえ、ガリガリとかじったものです。獣医さんによると、「当然!」とか。「すぐに慣れて、かじらなくなりますよ」のアドバイスどおりでした。今では、「フン!」と亀を軽くあしらったり、仲よく芝生に寝そべっている我が犬です。
夏ともなると、産卵にむけてのメイクラブ。
「ヒェン、ヒェン」と大きな声をあげての結合行為を見せます。そして、盛夏時に産卵。堅めの庭土を懸命に後脚で掘り続け、何時間もかけて卵を産みおとすメス亀。終わった後は、やはり後脚できれいにつちをかぶせます。
動物の本能とはいえ、たいしたもの。何回、目にしても感動のシーンです。
父と違い、孵化の成功率はごくごくわずか。たった1匹、ベビーが誕生したのみです。それが去年。我が家の大きなマスコットとなったミニミニの陸亀、というわけです。
(c) タカコ・半沢・メロジー
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