第45回
ホームステイ派のすごしかた
ミラノやローマ、その他の大都市ともなると、毎年「砂漠化」してしまうのがイタリアの真夏。コンクリートの街での盛夏は厳しくて不快なため、住民の多くが海へ山へとエスケープしていきます。
が、私が住んでいる町のようなところだとまた別。自然にこと欠かない緑だらけの地なので、「特別出かけなくても…」という人が少なくありません。「バカンス地の混雑嫌い」派もいます。夏休みシーズンは自宅ですごし、秋になったら小旅行、といったケースも見られます。
平均、1か月近い夏休み。いったい、どうすごすのか? これが実にイタリア的。「なーんにもしない」の一語につきるのです。ゆったりと迎える朝。新聞や焼きたてのブリオッシュを買いに出かける夫。いつもより長時間のコラツィオーネ(朝食)も、通常より遅めのタイム。よく冷えたメロンに生ハム、ライスサラダ、などといったメニューのプランゾ(昼食)もまたタップリと楽しみます。
けだるく暑い日中は、日陰を選んでのシエスタ(昼寝)やおしゃべりタイム。庭やテラスでのバーベキュー、といったチェーナ(夕食)の後は、夕涼みもかねての町内散歩。ジェラート店に寄ったり、友人の家を訪れるのが最もポピュラーなパターンです。
そんなことの繰り返し。よくも飽きずに、と感心するほど。逆に言うなら、本当の「休み」のとりかたを知っているのがイタリア人なのでしょう。
とはいえ、いつも以上の「お着がえ好き」が発揮されるのも夏休み。家で家ですごしていたって、実によく服を変えます。町内の友人や知人宅を訪れる時でも、ロング丈のサマードレスに着がえたりするシニョリーナやシニョーラたち。こんな田舎町でも、けっこう華やぎ、なかなかいいものです。ファッションでメリハリをつけるホームステイでの夏休み。スタイリッシュだと思いませんか?
(c) タカコ・半沢・メロジー
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