第35回
スローフードの会とは?
「スローフード」の語が日本でも広がったのは、いつごろのことでしょう。トマト商品の製造メーカーK社のCMで流れた一昨年あたりと記憶しています。帰国した時耳にした私は、こう思ったものです。「うまいキャッチフレーズ! ファーストフードに対しての新語なのね」と。
けれども、ルーツはイタリアだと知ったのはそのすぐあとのこと。ごく漠然とながら、妙に納得しました。ファーストフード店が人気なしのこの国。今だ、手作りの家庭料理をゆっくり楽しみ国民性なのです。スローフード嗜好、及び活動が発生、継続されて当然と感じました。が、もうひとつ不明確。どのような会なのかがわかりません。前回紹介の旧友、マルコに直接尋ねてみました。
スローフード協会シエナ部の会員とばかり思っていた彼ですが、とんでもない! 堂々たる責任者だと知ったのは久々の再開後。「すごい! 出世したのね〜え」という私に、彼は苦笑。「なーに、趣味がこうじてのことだよ。おいしいものを食べるのが好きだし、いろいろ企画したり、イニシアティヴをとるのも楽しいからね」とのことです。
この会が発足したのは'86。北伊のピエモンテ州だそうです。食文化や各種味覚を研究しつつ、和気あいあいとした会合を繰り広げようという主旨が他国にも注目され、3年後にはパリでも開催。'90、ヴェネツィアにて第1回の国際会合へと発展しました。現在では、35か国が参加しています。
イタリア国内では、350もの支部があるとか。各所、責任者の企画、指揮のもと、さまざまなイベントやデモンストレーションが行なわれてるようです。シエナ部は、会員が220名。2年前にはわずか40名だった、とのこと。大幅な会員増加に大満足のマルコです。
「この地域は生活水準が高いほう。食材に留意する人が多いんだよね。食生活を充実させることに熱心ってわけ」だそうです。
(c) タカコ・半沢・メロジー
「Confeito」に掲載の 記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
すべての著作権は(有)アルティスタと著者に帰属します。
転載を希望される場合は、 当編集部までメールでご連絡ください。