第32回
いじめを受けない我が駄犬
ハッキリ申しあげます。私はフランス人が好きではありません。1年間暮らした後、イタリアでの生活を決行したのもそのため。良くも悪くも自己主義の強い国民性がなじめないのです。ただ、ペットの受け入れ体制にキャパシティが広いのだけは感心。ホテルやレストランなど、ほとんど犬連れでもOK。むしろ「ウェルカム」のフランスです。
イタリアの場合、そこまではいきません。日本ほどではないにしろ、犬の同行禁止のホテルやレストランの方が多いのです。よって、バカンスどきが苦労。ペット用にホテルに預ける飼い主も少なくありません。この国では、「犬用ペンション」と呼ばれています。日本行き、その他で外泊を余儀なくされる我が家とて同じ。どこかに預ける必要も発生。
でも、病弱犬ゆえ、ペンションに頼むのは不安です。ケンの幼犬時から顔見知りのシェパード繁殖家にお願いしています。ここは、チャンピオン犬のみ繁殖、そして飼育しているところ。ケンのような駄犬は1匹もいません。オーナーの好意による異例ケースといえるでしょう。心を開き、熱心に相談を持ちかけると、耳を傾けてくれるのがイタリア人。
「バ ベーネ(いいでしょう)」となりました。
チャンピオン犬に囲まれてのカレッジ(?)生活は、ケンにとっても楽しげな様子。さすが優秀なシェパード連中。駄犬、かつ身障ぎみのケンをバカにしたり、いじめ行為をすることは皆無です。「おー、よく来たね。キミィ、いっしょに遊ぼうじゃないか」というふうに迎え入れてくれます。
ケンはケンで、同犬種の半分サイズにもかかわらず、ものおじはいっさいなし。おりこう度には欠けるものの、愛嬌だけはタップリに仲間入り。けっこう堂々とすごしているようで、ブリーダーすら驚いています。
なんだ、なんだ。人間も犬もまるで変わらないのね。自信を持って元気にすごしていくのがいちばんなんだ。そう感じます。
(c) タカコ・半沢・メロジー
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