第30回
犬のgoodsもスタイリシュ


「霧のミラノ」の冬も終わりを告げる3月。ウィンターイベントのカーニバルもすみ、さあ、いよいよプリマヴェラ(春)。イタリア人同様、無性にワクワク気分の私です。
とはいえ、まだまだ三寒四温の日々。毛皮をはおってのウィンドショッピングを楽しむ女性が多い北イタリアです。

すごいのが、高級ブティックの並ぶモンテ・ナポレオーネ通り、そしてその周辺。「ワ〜オ! ミニアパート1室ぐらいなら買えそう…」と値踏みをしたくなるようなゴ−カ、ゴーカ毛皮姿のミラネーゼ女性たちでいっぱい。ことに、夕刻から夜にかけてが圧巻。日本では見かけないボリュームたっぷりの毛皮のオンパレード。手には大小の愛犬をひいて――。
この地区に住んでいるか否かにかかわらず、犬連れミラネーゼが多いのには理由があります。「高級街で暮らしているのよ」ぶりっこをしたいのです。かつての日本――青山か、原宿あたりでもありましたよね、こんな光景。
今でも、週末の葉山海岸などで見かけるとか。葉山住まいの従妹が言っていました。

さて、毛皮姿のマダムに連れられたワンちゃんたちのお行儀のいいことったら! 我が家の病弱ジャーマンシェパード、ケンとは大違いです。ムダ吠えはしない。ピピ(おしっこ)やカッカ(フン)もやたら足さない。縫いぐるみの犬が歩いているような気すらしてしまいます。

首輪やリードのおしゃれさにも感心。上質皮革の洗練されたシンプルgoodsが主流です。日本でよく目にするようなデザイン過多、キャラクターつきのものはまず存在しません。我が家のケンも、実は「よそいき」の首輪とリードを持っています。やはり革製。ややヴェルサーチ風のアクセントがついてて、けっこうスタイリシュ。このよそいきだと、駄犬ながらサマになるから不思議です。頭をシャキッと上げ、正しいギャロップなどしてしまう。犬もまた、「馬子にも衣装」なのでしょう。
(c) タカコ・半沢・メロジー 
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