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第3回 親父の顔 男の顔
尾崎氏には28歳になる息子さんと21歳の娘さんがいる。
息子の高一郎君は、現在税理士になるべく勉強中の身。午前中は専門学校に通い、午後は父親の税理士事務所で手伝いをしている。
「僕は、本当は税理士ではなくて他に挑戦してみたい仕事があったんです。でも、父に反対されて。金銭的な理由もあってその挑戦はとりあえず忘れて、今は税理士を目指しています。
でも、父と一緒に仕事を始めてよかったと思っています。それは、僕が今まで知らなかった父の面を見ることができたからなんですが…。
父と息子って、一般的にそんなものなんでしょうが、家ではほとんど会話らしい会話はありませんでした。それは今でもあまり変りませんが…。
家では、厳しい恐い存在なんです。だからどちらかというと、避けてたって言うか…。
人間的とか、暖かい人だとか、そんな印象はなかったのですが、仕事をする父の姿勢は違うんですよ。
数字で判断したり、割り切ったり、税理士はそういう職業だと思っていたのですが、父はそういうことはまったくしないんです。
経営者その人、その会社をちゃんと見て、相手の立場や考え方を把握してお客さんの立場で仕事を進めるんです。このことに気がついたときはかなりビックリしました。
“おれのオヤジって、こんなに人間的であったかい考え方をするんだ”と」。
「正直、一緒に仕事を始めてから父の“大きさ”に気がつきましたね。だから今は男としても、税理士の先輩としても尊敬してるって、素直に言えます」。
父親である尾崎氏は息子と一緒に仕事をすることにも、彼のポリシーの根本にある“継続”がある。
「私だけの知識と経験では、完璧な税理士とは言い切れないと思っているからね。息子は息子で、彼の知識とこれから重ねていくだろう経験の他に、私が得たものをプラスできる。そしてまた、彼の息子、つまり私の孫がそれを受け継いで、そしてまたその次の世代の子供がそれを受け継ぐ。そうしているうちに素晴らしい税理士、経営コンサルタントが誕生するかもしれない。
私の夢は素晴らしい税理士、経営コンサルタントが誕生してくれることだから、ずっと家系的にそういう環境にあれば、自ずと経営的に優れた感覚を兼ね備えた逸材が生まれると期待しているんだ」。
なんとも気の長い、果てしない夢のようだが、それだけ税理士という自分の職業に誇りを持ち、愛しているのだろうと察することができる。
尾崎悌二税理士事務所
東京都新宿区神楽坂2-12-1 ラインビルド神楽坂301
〒162-0825 Tel:03-3267-6653
http://www.ozaki-zeirishi.jp
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